物性や材料にマッチした硬化方法を選定、ご提案します。
紫外線(UV)で硬化させる | 電子線(EB)で硬化させる | 熱で硬化させる |
硬化方法(UV/EB/熱硬化)のメリット・デメリット
UV/EB/熱硬化にはそれぞれ長所と短所があり、使い分けが重要です。
ご要望にお応えするために最適な硬化方法をご提案します。
硬化方法 | UV | EB | 熱 |
---|---|---|---|
利用エネルギー | 光(電磁波) | 電子(粒子線) | 熱 |
基材へのダメージ | 小 | 大 | 中~大 |
添加剤の有無 | 光開始剤 | 不要 | 架橋剤 |
硬化温度 | 常温 | 常温 | 80℃~150℃ |
塗剤のポットライフ | 長い | 長い | 短い |
その他 | カチオン重合にも 利用可能 |
隠蔽性を有する材料への 処理も可能 |
適応できる塗剤の 範囲が広い |
紫外線(UV)で硬化させる
<UV硬化>
高圧水銀ランプから発せられる280~400nmの波長域である紫外線を利用してコーティング膜を硬化させる方法です。
硬化時間が短く、生産性に優れる特長があります。
窒素パージ機構も付帯しており(O2濃度500ppm以下)、酸素阻害を受けやすいラジカル重合による硬化にも対応可能です。
薄膜2段コートが可能なG10機に付帯しています。
電子線(EB)で硬化させる
<EB硬化>
専用装置から照射される電子線(Electron Beam;EB)を利用してコーティング膜を硬化させる方法です。
物質に直接電子(ラジカル)を作用させるため、光重合開始剤が不要です。
硬化時間が短く生産性に優れ、反応効率が非常に高い特長があります。
窒素パージ機構も付帯しており(O2濃度500ppm以下)、酸素阻害を受けやすいラジカル重合による硬化にも対応可能です。
広幅(1,650mm)に対応でき、薄膜・厚膜の両方に対応が可能なC3機に付帯しています。
熱で硬化させる
<熱硬化>
コーターに付帯されるドライヤーの熱を利用してコーティング膜を乾燥/硬化させる方法です。
種々の硬化剤(イソシアネート系、エポキシ系、金属系等)を使用します。
40~150℃まで調整が可能で、温度勾配をつけることで基材へのダメージを軽減できます。
40~60℃のエージングルームも完備しており、養生による追加硬化も可能です。